現在、六尺堂のほぼ全員がCAD(Computer Aided Design:コンピューター支援(による)設計)ソフトを使って、舞台図面をやり取りしています。
今使用しているソフトは、分かりやすいインターフェイスで、直感的に触ってもある程度使えるようになっているのですが、舞台の図面は建築のそれと比べてそれほど複雑な物を必要としないため、一度簡単な操作を覚えてしまうとそこでストップしてしまいがちです。
そこを一歩踏み込み、便利な機能を学んで作業効率をアップさせようというのが、このWSの狙いです。
例を挙げていくと、
・配列複製
・オフセット
・フィレット、面取り
・アイドロッパ
・等分割
etc...
簡単な機能だけで行うと、何回か手順を踏まないといけなかった作業が、上記の機能を覚えると1回のコマンドで行えるようになります。
後半は手描きに代わるエレベーション(3Dパース図)を習得しようという内容でした。
3D作成の概念としては、
「平面上に作成した図形(X,Y軸)に「奥行き(Z軸)」を持たせることによって、3Dの図形を作成する」
という、言葉で説明すると分かり難いですが、実際の作業としては「積み木を重ねて形を作る」という感じです。
とは言え、うまく使いこなせてくると、
↑タテヨコ企画「ムラムラギッチョンチョン」@下北沢駅前劇場
↑青年団若手自主企画 西村企画「world's end」@アトリエ春風舎
ぐらいの物は作成できるようになります。
数時間のWSでは流石に上のような物を作成出来るところまでは行かなかったので、3Dの作り方、ツールの機能を紹介するだけにとどまりましたが、後は実践の、仕事の中で使いこなせるようになっていくと思います。
濱崎
今回のCADワークショップは、2〜3時間の短時間ながら、発見するポイントが非常に多い勉強会でした。
短時間ながら、ざっくりすべての機能を垣間見られるものだったと思います。
ほとんどCAD初心者の学生も1名もいていきなり応用編でしたが、一応ひととおりのことを体験でき、簡単な物体の描画ではありますが3D画像に照明効果をつけるところまでやってみれました。
一度、こうして触っておくと、あとで独習するのにも非常にとっつきやすくなるはずと思いました。
すでに仕事で使っている人間も、慣れた機能のみ使っていて、なかなか仕事の中で知らない機能を試してみる余裕がないので、よい機会だったと思います。
「うわあ、すげえ便利じゃん」
という声が連呼されました。
また、自分にとっては当然使い倒している機能を、他の人が使っていなかったり、その逆もあったりという発見が多くありました。
互いに仕事で図面データをやりとりしていても、図面データだけでは、使っている機能やショートカットまではわからないものです。
今回、数多くの機能やショートカットが紹介されましたが、この数時間だけで覚えきれる、習得しきれないくらいでもあったので、今後もこういう機会を度々つくり、互いに教え合う環境がつくれるとよいと思いました。
今回くらいのボリュームだと、気軽に一回のみ参加も出来て、その割に新たに知ることが多いので効果的でした。定例化できるとよりよいでしょう。
知らない機能を習得するには、参考書の一冊も購入して読めばよい(一冊は持っていてもいいはずという話は今回も言及されました)わけですが、なかなかわかりやすいものがない、何を買っていいかわからない、という声もあがり、これは素直な本音であり現実だと思います。
使いながら、互いに教え合う、聞き合うことが非常に有効だと思いました。
ナビゲーター(濱崎)が今回のために予習したこと、そこで発見したことも多いということで、人に教えることで自分も理解が深まるという効果もはっきり出ていたと思います。
そういう意味でも教え合うのはよい機会です。
また、レクチャーするのに、プロジェクターを使用したのも、非常にわかりやすくてよかったです。
今回は青年団のものをお借りしたわけですが、恒常的に六尺堂でワークショップを行うなら、こういったパソコン画面を使用したワークショップも増えるでしょうし、備品として欲しいと思いました。
日常的なミーティングで、議題をまとめたり、議事録を書きながら確認するのにも便利だと思います。
もはや、会議室や教育施設、文化施設などでもプロジェクターは必須アイテムになってきてるのではないでしょうか。
松本謙一郎
参加者 / 青木拓也、田中翼、ゲスト学生1名
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