この度の、 東日本大地震の犠牲になられた方々のご冥福をお祈りし、 被災された方々に心からのお見舞いを申し上げます。
舞台美術研究工房・六尺堂も東京・五反田にはありますが、 古い建物をリノベーションしているということもあり、 若干の被害を受けましたが、 現在は復旧し安全に作業にあたっております。
現在、東京、関東圏でも計画停電と物流の滞り、原発の問題等、 まだまだ、 日常的業務を行うには予測の難しい事態に直面しているのは、 みなさまご承知のことと思います。
このような状況の中、六尺堂としては、 以下のような方針で当面動いていこうと考えております。
東北地方から多くを調達していた材木類。あるいは、 海外からの流通ルートにおいて仕入れていた資材等においても供給 が平常のようには機能していない、そして、 平常化するには物資によって異なりますが、 長くて2ヶ月くらいかかるのではないかという報告を取引先の関係 各位から受けています。そして、 安定したとしても価格の若干の高騰が予想されます。
また、今後被災地復興の為に多くの材木、 資材を優先的に活用するという事態を鑑みて、我々は買いだめ、 買い占めをするのではなく、 六尺堂内での現場間で融通を効かせながら、なるべくリサイクル、 省電力、 無駄のない活用と運営を心がけていきたいと思っています。 その為、多くの創作現場に多少無理を言っていただく、あるいは、 了承して頂くという局面も出てくるかと思いますが、『 物を買うより、有るもの使う』という方針のもと、 現在のこの危機的状況がある程度安定し、 被災地の復興の目処が立つまで、 六尺堂全体として取り組んでいきたいと考えております。
また、このような状況でありますが、 あるいはこのような困難な状況だからこそ、演劇やダンス、 その舞台をココロから必要としている人たちの為にも、 限られた資材、材料ではりますが、 最善の努力と知恵とデザインでコラボレーションを実現していきた いと考えております。
2011.3.19
舞台美術研究工房六尺堂 ディレクター 杉山至